丸山夢久さんとチアダン　２

作家　丸山夢久さんの言葉のセミナー

 

参加することを決めて、考えました。

講師の作家さんの作品を読み込んでおくことで

セミナーの内容への理解度も高くなるのではないか、と。

作家さんを知るには、作品を読むのが近道でもあると思いました。

 

アチ☆ダン

内容はもちろんノンフィクション

そして、書かれ方はドキュメンタリータッチになっています。

ドキュメンタリー映画とは聞きますが、ドキュメンタリー小説とは、あまり聞かないような気がしますけど・・・

福井商業のチア部の結成から全米制覇の軌跡が書かれています。

 

ドキュメンタリー映画だと、監督・作り手の考えが色濃く作品に反映されるのですが

このドキュメンタリー小説は、書き手の目線や考えは、（たぶん）全く反映されていません。

透明な第三者として、書かれているように思います。

強いて言えば、チアリーダー部の先生からの目線が多くなっています。

これは、ストーリー的に先生が語る内容が多いので、当然といえば当然なことでしょう。

 

道徳的な内容が多いようにかんじたのは、先生の価値観によるべきもの。

カウンセリング的な観点で見ると、ここは見逃せない部分です。

「○○であるべき！」という考えがたくさんあって、生徒にとっては厳しい先生です。

 

物語はおよそ300ページ　ですが、一気に読めてしまうぐらいに読みやすい作品です。

１ページ中の文字数も、かなり少ない。

読書が得意でない中学生でも読めるような内容にする、という前提条件があったようで

難しい表現もほとんどなく、無駄な脚色もなく、本当に読みやすかった。

それでいて、伝わりやすさもきちんとある。　たぶんそこが作家さんの真骨頂なのかもしれません。

 

インタビューした内容をムダを省いて文章化していく。

その過程には、要約する技術がかなり必要になってくると思います。

そのうえで、読み手を引き込んでいくような書き方をしなければいけないわけで・・・

言葉に対しての意識が高くなるのは、必然といっていいことなのでしょう。

 

ちなみに、講義中の言葉にも、本当に本当にムダがありません。

「メシのタネですからね」と言っていたのが、何より印象に残りました。

それだけ言葉に対して研ぎ澄まされた感覚を持っているのだと思います！

 

私も、もっともっと、身体に対しての感覚を研ぎ澄ましていきます！

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