いのちの食べかた 森 達也

いのちの食べかた 森 達也

 

作家、映像制作、ドキュメンタリー映画監督
オウム真理教の信者にスポットを当てたドキュメンタリー映画「A」シリーズ
聴覚障害を持った作曲家、佐村河内守の真実に迫る映画「FAKE」
小説では「死刑」について書かれたもの、「部落差別」について書いたもの、
現代日本において腫れもののように扱われるもの

または、世間一般で扱おうとしないもの。
それらを執拗に追いかけていくような姿勢が見える方です。

 

世間一般でくくるということを敢えてするならば
確実に世間一般からは外れている存在だと言える気がします。
でも、だからこそ、問いかけ続けている人なのだろうとも思います。
その問いかけに、私はとても価値があるとかんじています。

一歩踏み込んで考えることの大切さ。 流されず、よく見てみることの大切さ。
疑問を持ち続ける、思考し続けることの必要性。
人に対して、物事に対して、想像することをやめないこと。

それらを、どんな作品を通しても訴え続けています。 表現者としても一貫性をかんじます。

 

「いのちの食べかた」
本質的に訴えかけるものは、この小説も似たものがあるようにかんじます。
食事のたびに食べているお肉 話の中では豚肉と牛肉を主に取り上げていますが

それがどこからやってきて、どんな過程を経て、お皿の上に乗ってテーブルまでやってくるのか。
どんな人たちが関わっているのか。 それを考えて見つめてみよう。

簡単にいうと、そんな内容の小説なのですが
その流れが生まれた時代背景、お肉になる過程が隠されるようになった訳。その経緯が詳しく記されています。

 

文体は読みやすくなっていますが、内容は決して子供向けではなく
むしろ、思考停止をした大人に向けた内容のようになっていました。

 

何を隠そう私は、北海道の牧場で生まれ、高校の終わりまでそこで育ちました。
牧場では乳牛を飼っていました。 牛乳が絞られてミルクトラックが回収にくるのですが
その後のことはどうなっているのか、そんなことは深く考えたことがなかったです。
メーカーさんがトラックで回収して、どこかの工場で殺菌処理されて、パックに詰められて、スーパーに並ぶ。
ぼんやり考えたのはそれぐらい・・・ 深く知ろうとすることはなかったです。

乳牛は高齢になり牛乳があまり出なくなると、屠場に運ばれていきます。
トラックで運ばれる牛を見送ったことはありますが、その後はどうなるのか

何となく聞いたことはありますが、何となく聞くだけで、特に関心も疑問も持ちませんでした。

 

今こうやって冷静に考えると不思議なものです。 「気にならなかったんだなぁ」と・・・


森達也の作品に触れると、
普段いかに情報に流されず、立ち止まって考えることをしていないか。
それを身にしみて感じさせられます。
そして、その思考停止が加速していくと、危険な世の中になることもわかってきます。

 

「考える力を失わないこと」

 

「なぜだろう?」を追求していくことは、整体の仕事をしていても必要になることです!

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